Rewriteが始まった
2016年夏アニメ、Rewriteが始まった。
原作はKey発売のノベルゲームだが、Key作品としては賛否両論。
それもそのはず。メインライターは田中ロミオなのだ。
田中ロミオは文章の楽しみと引き換えに金品を得る貿易商である。
業界に10年以上在籍しており、その実態は金髪幼女とも噂される田中口ミオ。
この世で一番好きなライター。大好き。愛してる。
Key原作というよりロミオ原作と言っても過言ではないRewrite。
わかりやすい面白さではなく、様々に張り巡らされた伏線が回収され、それまでのフラストレーションを吹き飛ばすカタルシスが魅力だ。
短サイクルで乱発する昨今のアニメ業界では、全ての作品を視聴したうえで購入円盤を決定する、などという強者はまず存在しない。
そのため最初からわかりやすい面白さ、かわいさなどを押し出さないと視聴者を掴めない傾向にある。
様々な情報が過多に詰め込まれたRewrite第1話。
ある程度予想していたが、原作未プレイ組の反応は芳しいものではなかった。
キャラのかわいさこそあれど、どのように進むのか理解できないこともあり、内容に惹かれている初見はほとんどいなさそう。
売り出し方向の第一歩としてはイマイチな印象だ。
だが、学園パートを控えめに、メインストーリーを早々に展開して物語を加速させようとする意思があり、面白さを伝えようとする姿勢を感じた。
それでありながら、神秘性やコメディ部分など原作の雰囲気もできるだけ損なわないようにする気配りも見える。
原作と同じBGMが多用されているのはその配慮によるものだろう。
(予算がなくてBGMを使いまわしてるだけの可能性もある)
これは原作ファン…いや、物語を楽しもうとする全ての人へ、原作の面白さをアニメという別の形で表現しようとする心意気ではないだろうか。
もちろんアラがないわけではない。
メインストーリーを考えるとキャラ等身はもっと高かったほうが望ましかったし、作画の崩れもいくつか見られた。
それでも、エイトビットの高いCGクオリティを駆使してぐりんぐりん動く戦闘シーンは迫力があり、篝が添加した原作紋章には厨二心をくすぐられて鳥肌すら立った。
正直、1話の時点で崩れなどもあり、全てを手放しでほめることはできない。
しかし、満たされないリソースでも大事な部分の割り振りを強くしており、大事なポイントを押さえている。
アニメ向けにRewriteされたRewrite、原作既プレイ組としては大いに楽しみな作品である。