正社員とはなんだ?
今の常駐先の仕事がそろそろ無くなる。
ということで、新しい常駐先を探すことになった。
まず、仲介者との顔合わせがあった。この際、履歴書を持参した。
次に、常駐先の人と面談を行った。この際も当たり前のように履歴書を持参した。
久しぶりの面談ということもあり、緊張しながら臨んだ。
自分が今までやってきたことやどんなスキルがあるのか、値踏みされるような質問があった。
今までいたのは、どちらかというとExcelと人月計算の世界。
人月と言いながら客先常駐という性質上金勘定はやっていない。
技術的な経験は多少あるが、頭から尻まで自分一人で物を作ったこともない。
なんとも中途半端なエンジニアだ。
法律で禁止されている面談を行い、そこで自分の良いとこを必死にアピールしている自分。終わった後に振り返ってみると何とも言えない気持ちになった。
ちなみに、その面談相手は常駐先の人間ではなく、そこからさらに面談があるとのこと。
昔はそういうものとして普通に行っていた行為。知識としては知っていたけれども実感としてわからなかったIT業界の多重下請け構造。
自分が年を取ったことや法律を無視して当たり前に行われる面談が、それらを如実に感じさせてくれた。
新しい場所では今まで積み上げてきたものの大半が通用しなくなり、そのうえ環境もどうなるかわからない。
今の常駐先はかなり空気が良いので、それより良くならないだろうことは想定される。
そしてこれから年を取って40,50台になった際に客先常駐という仕事がないであろうことは想像に難くない。
正直、40,50台で仕事があったとしても、今の賃金で毎回状況がリセットされるような仕事を続けたいとは思わなくなっている。
かといって、人をどこかにやる以外の仕事は自社にはない。
自分にあるのは中途半端な管理能力と中途半端なサーバやネットワークの構築能力。転職しようと思っても、同じように人を常駐させるような会社に限られるのではないかと悶々とする日々。
さらに自分が頑張っていようがいなかろうが評価されていないと気付いた瞬間がある。これで業務への意欲は失われつつあり、業務時間外の時間を大事にしたいと考えだしたので、自主的にスキルを伸ばそうという気も今更ない。
給与は年齢の職種別平均より下であり、それも意欲をそぐ一因となっている。
読み返してみると "どこの派遣の話?" と言いたくなるような内容だ。
だが、これは正社員の話なのだ。
仕事が変わる毎に幾度も面談を重ねて、幾重にも重なった委託という名の仕事を受けて、準委任という客先常駐を行う正社員。
ねえ、法律を作る人たち。
毎年給与が上がって福利厚生がきちんとあったり、高給をもらったりして生活基盤がまず壊れないような人たち。
なぜこういう仕事がまかり通るの?
派遣って何? 委託って何? 準委任って何?
もしばれても100万ぐらい払ったら許す、みたいな罰則しかないの?
なぜ法律で禁止してるのに、禁止してることが当たり前にまかり通るようなことになってるの。
教えてくれ。
正社員とはなんだ?